泡沫(アストルティア日記)

オンラインゲーム・ドラゴンクエスト10のプレイ日記です。

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*奇跡のかけら*(※Ver2と幻想画のネタバレ有)

2017.01.26 (Thu)
プレイ日記でもマネマネログでもなく、小説もどきのようなもの。
昨日の幻想画「一期一会」で、とある人と会いまして。
なんかこう、色々考えていたら書いてしまいました。

※バージョン2と、昨日(1/25)の幻想画「一期一会」のネタバレを含みます。
  了承の上、ご覧下さい。















*奇跡のかけら*


それは 不思議な力を持つ存在がもたらす ひとときの夢



初めてその人の存在を知った時、その人はとうにこの世を去っていた。
…そのはずだった。

その存在と姿を、そして人となりを知ったのは、その人が何よりも守りたいと願う者の記憶の中。
…そうだ。出会い方…いや、知り方からして、普通ではなかった。

最初は、人の記憶の中で。
次に会ったのは、その人が仮初の命を終える時だった。
…会ったと言うよりは、ただその場に居合わせただけ、といった方が正しいが。
だというのに…

――― キミとは どこかで会った気が…?

知ってくれていた。覚えてくれていた。
ただ見ていただけだった自分の事を。


世界の希望たる妹姫を守る為に、自ら進んで『勇者』を名乗り…。
死後、大魔王に利用され闇に堕ちるも、最期には己を取り戻し大魔王の野望を阻んで散った。

――― トーマ王子。

その意思の強さとその在り方は、誰よりも輝かしく見えた。


…だからこそ、思ってしまった。
もう少し早く出会いたかった。
ちゃんと話をしてみたかった、と。

今更どうしようもない願い。
叶うはずもない願望。
…それが。


「ひと時の夢と思っていただければ幸いです」


奇怪な姿をした、絵画のようなものに誘われて足を踏み入れた先。
この世でもあの世でもない世界で、今、叶う…。

――― 本当に?

「………」
そっと溜息をつく。
確かに、目の前にその人はいた。
あれから、どれくらいの時が経っただろう?
妹姫と共に世界を救った、あの日。
この人が二度目の死を迎えた日から。

(本物のわけがない)

得体の知れない存在に誘われて入ってきた、得体の知れない場所。
そんな場所で会うこの人が、本当にあの人であるわけがない。
そう、頭では思っているというのに。

「君にはもう一度、会いたいと思っていた」

最初の出会いがまともでないなら。
再会する時も、こんなものなのだろう。

(…今更、か)

『彼』は確かに『彼』だった。
その魂の輝きも、妹姫への想いも。
…少なくとも、そう見えたのだ。

そこは不思議な場所だった。
周囲を果て無き海に囲まれた、美しい孤島。
彼の魂が安らかに眠るには、相応しい場所。
話をしながら、そう思った。

…そんな時間も長くは続かない。
ひとときの夢、とここへ誘った絵画は言った。
…ならば、ささやかな願いが叶えられた今、夢は覚めてしまうのだろう。
一瞬とも、永くも感じられる時間が過ぎ去り、視界が白く染まっていく。
――― 願わくば。

「…また、お会いできることを祈ってます」

二度と無いであろう奇跡を望みながら、彼女はあるべき場所へと帰っていった。

【END】
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